キャンプに欠かせない物と言えば焚き火です。
夜は火を見ながらマッタリしながらお酒を飲んだりするのはとても最高の時間ですよね。
しかし、焚き火に使用する「薪」は売っているものであれば何でも良いわけではありません。
今回は焚火のためにキャンプをしていると言っても過言ではないゆとりキャンプが、焚火で使用する薪の種類やシチュエーションを解説します。
薪の種類やシチュエーションを理解し、最高のチルタイムを過ごしましょう!
薪の種類は大きく分けて2つ
薪の種類は大きく分けて2つあります。
1つは「針葉樹」で葉の形が針のように尖って細くなっており主にマツやスギなどの樹木です。
もう1つは「広葉樹」で葉が平たく桜やケヤキなどの樹木になります。
広葉樹と針葉樹の違いは何となく分かるけど、焚火をするのに違いはあるの?
針葉樹、広葉樹、どちらも同じ樹木ではありますが、それぞれに得意・不得意や特徴があり、しっかり理解し薪選びをすることで快適に焚火をすることができます。
針葉樹は燃えやすい
針葉樹は着火しやすく、火がすぐに起こしやすいのが特徴です。
ですが、その代わり火持ちが悪く頻繁に薪を入れる必要があります。
燃焼のペースが速いので、薪の数が必要だったり、焚火を楽しみたい時間と残りの薪の数を計算する必要があります。
広葉樹は火が長持ちする
広葉樹は着火しづらいですが、火持ちはよく薪の継ぎ足しは少なくすみます。
しかし、着火がしづらいために初心者の方は取り扱いにくかったり、着火剤などが必要になる場合があります。
針葉樹・広葉樹は性質が真逆なんだね
用途別!針葉樹のおすすめの薪
針葉樹、広葉樹、ともに特徴があるなかで、さらにシチュエーションに合わせたおすすめの薪を紹介していきます。
まずは着火しやすく燃焼しやすい特徴のある針葉樹からご紹介します。
焚き付けに最適!杉(スギ)
スギは火がつきやすく、火付としての役割に最適です。
木自体も柔らかいので斧やナタなどで割りやすく、もち運びも楽ちんなのが特徴。
安価で手に入るので、他の薪よりもすこし多めに購入しておくのがおすすめです。
パワフルな火力がポイントの松(マツ)
マツは時日の火つけとして最も最適です。
油分を含んでいるので、かなりパワフルな火力を発揮してくれます。
マツの木になる松ぼっくりも同じく油分を含んでいるので、着火剤としての役割を果たしてくれます。
松林でキャンプするときは松ぼっくり集めをするよ!
香りが良く乾燥が早い檜(ヒノキ)
ヒノキは火つきがよく香りが良いのが特徴です。
しかし、ヒノキは高級木材になりますので、今までご紹介してきたスギやマツよりも高価になります。
火付けのための使用はもったいなさを感じてしまいますが、やはり匂いはヒノキ特有の森林の香りを好んで、焚き火に使用する人もいます。
ヒノキの香りはリラックス効果が高いよね
用途別!広葉樹のおすすめの薪
ここからは着火はしにくいものの、火持ちが長いことが特徴の広葉樹のおすすめの薪の種類とシチュエーションをご紹介していきます。
初心者におすすめの欅(ケヤキ)
ケヤキは特に火持ちが良いのが特徴です。
薪ストーブや暖炉によく使われているので、人によっては馴染みがあるかもしれません。
しかし、木自体が硬く、薪割りが大変なので、すでに割れているものを購入するのがオススメです。
煙が少なくストーブにうってつけの楢(ナラ)
ナラは火力も強く、火持ちがよく煙が少ない事が特徴です。
こちらも暖炉などによく使われており、ホームセンターなどで手に入りやすいのも魅力。
少し工夫をすれば長時間燃焼をさせることも可能なので、焚火に馴れてきた方に特におすすめの薪となります。
火持ちが良く、ゆっくり焚火を楽しめるか樫(カシ)
カシもナラと同様に火力が強く、火持ちが良いのが特徴です。
「薪の王様」とも呼ばれており、焚火を楽しみたい方には外せない種類の薪でもあります。
火持ちがかなり良いので薪の継ぎ足しの回数も少なく、消費自体も抑えることができるので、ゆっくりと長い時間焚火を楽しみたい方にうってつけ。
ケヤキ同様、木自体が硬いので、薪割りは苦労するのですでに割れているのを購入する方がスムーズに焚火を楽しむことができます。
上手な薪の選び方
ここまで針葉樹・広葉樹における特徴とシチュエーションについて説明してきましたが、「結局、どの薪を選べば良いの?」と思われた方も少ないでしょう。
結論、薪は焚火のシーンに合わせて針葉樹と広葉樹の両方を活用するのがおすすめです。
例えば最初にマツで着火をして、その後ナラで火持ち時間を延ばすのも良いでしょう。
用途に合わせた種類選び
前述した通り、針葉樹は最初の火つけにオススメです。
着火が早く火力が強い分、火持ちは短めなので、ちょっとした料理や火力の必要なシーンに利用される事も多いです。
反対に広葉樹は長時間の火の利用にオススメです。
焚き火、キャンプファイヤー、ピザ釜など長い時間、火が必要な場面で使用されます。
あとはご自身が香りを重視するのか、価格を重視するのか、それとも取り扱いやすさや手に入れやすさを重視するのかによってマツやケヤキ、ヒノキなど薪の種類を選んでいくと良いでしょう。
薪の太さやサイズ
用意する薪の太さは全て同じサイズよりも、細め、中くらい、太めの3種類を用意した方が火力の調整がしやすくなります。
小さいもので着火をして火が落ち着くまでは中くらいのもの、火が安定してきたら大きいものを入れれば燃焼時間は長くなります。
しっかりと薪が乾燥している
薪を用意する際に重要なポイントとして、薪がしっかりと乾燥しているか見極める必要があります。
水分を多く含んだ木は火つきが悪く、なかなか火をつけることが難しい状況になります。
加えて、乾燥していない薪は水分の蒸発に伴い煙がたくさん出るのでかなり煙たく、目や喉を刺激するので焚火どころではなくなってしまいます。
じゃあ、どうやって乾燥しているかしていないかを見分けたら良いの?
焚火に最適な薪の含水率は20パーセント以下が最適な数値と言われています。
しかし、詳しく知るためには専用の機器が必要になり、初心者にはかなりハードルが高くなってしまいます。
ですが、薪の乾燥具合を図る用具が手元にない場合でも、簡単に薪が乾燥しているかいないかを見分ける方法があります。
- 薪の色がくすんでいる
- 薪にヒビが入っている
- 薪同士を叩き合わせた時に高い乾いた音がする
この3点を覚えていれば、薪が湿っていて失敗する、という回数がグンと減りますよ。
薪のお家での保管方法は、床に直置きはせずにかごやメッシュの袋に入れ、風通しを良くしておきましょう。
宿泊数と時間に合わせて量を調整
薪の着火のしやすさや燃焼スピードについてお話ししてきましたが、「じゃあ、実際どれくらいの量が必要なの?」と焚火の経験が少ない方には想像しずらいかもしれません。
適当に薪を持って行って全然足りなかった、なんてことを無くすために薪の目安量をご紹介します。
ソロキャンプの目安は1時間に1kg~2kg
一人でキャンプを行うソロキャンプでは料理なども一人分になるため、そこまで多くの薪を必要としないことが多いです。
ソロキャンプの人が焚き火をする場合、大体、1時間で1kg消費する計算でいると良いでしょう。
料理をする場合は1時間で2kg使用する想定でいると十分に料理を楽しむことができます。
料理を1時間楽しみ、その後に焚火を2時間楽しむ場合は4kg程度の薪を目安に持っていきましょう。
複数人でキャンプをする際の目安は1時間に2kg~3kg
複数人でキャンプをする場合は、それに伴い焚火台が大きくなり、火力も必要となることが想定されるため必要な薪の量がソロキャンプより増えます。
仮に家族4人で焚火を楽しむ場合は大体、1時間で2kgの薪を消費する掲載でいると良いでしょう。
料理をする場合は火力が必要となるため、1時間で3kgほど消費することを想定しておきましょう。
料理を1時間楽しみ、焚火を2時間楽しむ場合は7kg程度の薪を目安に持っていきましょう。
ですが、使用する薪の量はその日の風向きや風の強さ、天候でかなり変化してしまうため、ご紹介した薪の量はあくまで目安とし、多めに持っていくように心がけましょう。
注意!どんな木でも燃やせるわけではありません
木であればなんでも燃やせるように思うかもしれませんが、そうとは限りません。
中には死亡事故に繋がってしまうような場合もあるため、燃やしてはいけない木をしっかり覚えておきましょう。
キョウチクトウ
ピンクや白の綺麗な花を咲かせるキョウチクトウ。
花が咲くのは6月から9月の間で先の尖った葉っぱが特徴です。
園芸などに使用されており、花に詳しい人は毒があることもご存知だと思います。
キョウチクトウは花を楽しむだけであれば育てる事も可能で、普通のホームセンターなどでも苗木が販売されており、その綺麗な花から街路樹にも使われていたり、実は身近な植物です。
しかし、毒は綺麗な花の部分だけではなく茎や葉や根の全てに存在し、口にすることはもちろん、燃やしてしまうと有毒ガスが発生し非常に苦しい事態に陥ります。
症状としては、吐き気、めまい、嘔吐などですが青酸カリよりも強いと言われる毒素が含まれています。
キョウチクトウの毒は即効性があり、すぐに症状が現れるので覚えておいた方が良いでしょう。
死亡事故も起きてるので非常に注意が必要です!
ユズリハ
庭木として植えられてることも多いユズリハ。
楕円形の大きめの葉が特徴で、新しい葉が生えるのを見守ってから古い葉が落ちる木です。
縁起の良い木とされており、正月飾りの一部としても使用されており、私たちの生活にも馴染みのある植物となります。
しかし、ユズリハも葉っぱや果実に毒性があり、その毒は除虫薬としても使用されます。
間違って口にしてしまうと規律不能、食欲不振、心臓麻痺などを起こし、過去にはユズリハの葉を口にした家畜が死亡してしまったという事例も存在しています。
薪が足りないからって安易に木を燃やすのは危ないってことだね
焚火を最大限楽しもう!
今回は薪の種類、使用シーン、注意すべきことなどをお伝えいたしました。
キャンプには欠かせない薪ですが、大体の特徴を理解しておけば薪選びの失敗は防げます。
参考にしていただき、楽しいキャンプライフをおくりましょう。
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